Composer Kento Ishikawa
ブリコラ-じゅげむ
BRICOLA - JUGEMU for Chamber Orchestra (2023)
・初演 2023/6/16 ジョルト・ナジ招聘教授「作曲科ワークショップ」(東京藝術大学第6ホール)にて。
ジョルト・ナジ指揮 東京藝術大学有志による演奏
第34回芥川也寸志サントリー作曲賞受賞作品(2024)
<編成>
1(doub.Picc.)-1-1(Es.Cl.)-1+S.Sax. 1-1-1-1
2Perc.-Pf.-Hp. 1(2)-1(2)-1(2)-1-1
<プログラムノート>
タイトルは、フランスの文化人類学者 レヴィ=ストロースの「ブリコラージュ」の概念 (ありあわせで、必要なものを作る)と、日本の古典落語の「寿限無」を掛け合わせた私の造語です。
「寿限無」のストーリーの中には、誰もが親しみやすいコミカルな要素とともに、幕の内弁当や生け花に代表される日本的な「寄せ集め・取り合わせ」の思考が反映されています。子どもの命名をたのまれた住職が、長寿や多幸を願い縁起のいい単語を延々とつらねてゆく様子は日本的でもあり、また「ブリコラージュ的」とも言えないでしょうか。
結果としてその長すぎる名前 ( じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょの すいぎょうまつ うんらいまつ ふうらいまつ くうねるところにすむところ やぶらこうじのぶらこうじ ぱいぽ ぱいぽ ぱいぽのしゅーりんがん しゅーりんがんのぐーりんだい ぐーりんだいのぽんぽこぴーの ぽんぽこなーの ちょうきゅうめいのちょうすけ ) が仇となり非業の死をとげる子ども…というオチのアイロニーも今作の発想源の一つとなっています。
物語中の単語から連想される素材(木・石・砂)でできた楽器、オノマトペ的な名前の響きを彷彿させる太鼓や笛、加えて子の誕生を祝う軍隊ラッパや快活明朗な長三和音など日常的かつ祝賀的象徴を多層的に貼り合わせ、「ブリコラージュ」のコンセプトと「寿限無」の世界が互いに浸潤するキッチュな誕生祝いの作品を作りました。